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【教育】車の事故より少ない教師⇔生徒間のLINE禁止にみる不条理

      2016/01/26


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生徒との「LINEやメール禁止」 埼玉県、高校教諭に通知

非常に由々しきニュースが飛び込んできた。
この記事の反応を見ると、致し方ない時代というコメントもあるが、全くそう思わない。
それが何故か書いていく。

教育委員会がアップしているこの情報を見ると、埼玉の公立高校では、大体142校が40,000人を毎年受け入れていることがわかる。

で、今回の事件は、

県教育委員会が、過去5年間で教員がわいせつな行為したとして懲戒処分となった22件を調べたところ、▽相手が同じ学校の生徒だったケースがおよそ6割の13件で、▽日頃の連絡手段が無料通話アプリのLINEやメールなどだったケースが14件ありました。

となっている。
つまり、一見、わいせつな行為をした教員のトリガーがLINEやメールだった確率は63%と高いが、全体で見ると過去5年であるため、約200,000人の生徒に対し、LINEやメールがトリガーと思われるわいせつ行為は、たったの0.007%なのだ。
もちろん、公になっていない問題事例もあるが、仮に10倍多かったとしても、発生確率は、0.07%。
車で事故が発生する確率より圧倒的に低いわけだ。

では、今年は○○件、自動車が原因で事故が起きた。
人が多い朝や夜の車の運転を規制する!!
などと言うだろうか?

これが言われない原因は、多少なりとも事故は起きるが、それよりもメリットのほうが遥かに大きいからだ。
メリットとデメリットを天秤にかけ、メリットのほうが大きいからそのような判断となる。

じゃあ今回のLINEやメール規制はどうか?
LINEやメールで教師が生徒とコンタクトを取ることのメリットは?デメリットは?
昔からあり、今後もなくならないイジメという問題の最善の解決策は、生徒がたくさんのコミュニティ、居場所を持つことだと思っている。
ようは、自己肯定感が損なわれない場所、自分が認められる場所、逃げ場所があればいい。
そのコミュニティ作りとして、LINEを始めとするITが生み出したツールは非常に役に立つ。
生徒にとって、大学に出るまで(というかバイト等を始めるようになるまで)、触れ合える大人は、親と教師が大部分だ。
教師との信頼関係ができることで、教師との関係そのものが一つのコミュニティになる。
メリットを挙げればたくさんある。

それに対してデメリットなんて、性悪説を前提とするものだけだ。
よって、論理的に破綻している。

LINEやメールのような連絡手段が悪いのではなく、使う側のリテラシーの問題だ。
これが手紙だろうが電話だろうが、使い方さえ誤れば似たようなことが起きる。
その証拠に、悪質なキャッチで問題となっている歌舞伎町だったり、渋谷のスクランブル交差点でのナンパによるいざこざなど、どこも人目のつくところじゃないか。

全体的にITリテラシーが低いため、メリットが見えず、デメリットばかりに目がいき、かつ教育等により解決できるリソースがないため、最も楽な”規制” に走ってしまうんでしょう。

環境やツールはただの言い訳にしかならず、そのような質の悪い教師を作らない、発見次第即時対応、ITリテラシーを高める教育が必要になる。
そこを履き違えている限り、日本の教育は良くならないでしょうね。

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逃げることは悪いことじゃない。高校・大学両方を中退した僕が伝えたいこと。
another lifeさんからの取材記事

高校も大学も中退し、就活もしていない波瀾万丈な人生を歩んだ私が、学校教育を変えたいと決意した話
STORYSに自伝書きました

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